ネッシーあやこ 1981年群馬県生まれ 東京都在住 武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科卒業 銭湯のおねいさんバスの添乗員コンテライター等を経て現在は主に イラストレーターとして活動中 今までのお仕事・作品等はこちらからどうぞ アドレス nessieayako●gmail.com(●→@) ○ドローイング1(Tumblr) ○ドローイング2 ○ドローイング3 ○ライブペインティング ○食べ物と自然物による遊び・創作ケーキなど ※「パパイヤ檸檬」 から 「ネッシーあやこ」へ 改名いたしました ○過去のブログHP (パパイヤ檸檬時代) Copyright ©2011 NessieAyako. All Rights Reserved. | |||||
ことわざを「実写化してみたい!」思ったことはないでしょうか。 わたしはあります。沢山あります。 その中でも「随一だ!」とおもうのが「二階から目薬」。 調べてみたところ、すでに多くの人が果敢に 挑戦をしており、「おー意外といけるじゃん!」 という結論に至っていたりもするようです。 「回りくどくて効果が得られないこと」の たとえだったはずがなぜ。ほんとうにそうなの? 時代と共に変わりゆく人間や目薬の現状を考えながら 自分でもやってみました。 ●○●○○●○○●○●○ちなみに●○●○○●○○●○●○ こちらの記事を読む際にスマホなどで閲覧をいただく場合、 そのままだと後方に添付しているGIF動画が動かない模様なんですけど どうやら、画面スクロールをいちばーーーーーーーん下まで持っていった ところにあるスマホ版とPC版の切り替える項目をクリックしていただくと 動画をみることが可能になるようです。もし動画にご興味がありましたら やってみていただけると幸いです。すみませんがよろしくです。 ●○●○○●○○●○●○●○●○●○●○○●○○●○●○ 恐ろしい。21世紀の二階から目薬実写化 高層ビルに慣れ始めてしまった現代人にとっての「二階」って 地上とそれほどは差異のない距離になりつつあるのでしょうか。 調べてみたところ、二階から目薬をした実験例・成功例は 思いのほかじゃんじゃんと出てきました。 中には二階ではあきたらずにもっと高層階に挑戦する輩もちらほらと いらっしゃいまして、その中でも「えええっ」って、目が飛び出たのがこれです。 「37階から目薬」 なんと。2002年に横浜ランドマークタワーの37階から 投薬に成功した兄弟が…… いるとかいないとかで。 ほ、ほんとうに? いくらなんでも、常軌を逸しすぎなんじゃ。 というか、遠くに連なる高層ビル群をぼへーって眺める機会は 時々あるけど、具体的には37階ってイメージが全然わかない! とりあえず距離感をたしかめてみたくなったわたしは 思わず高層ビルに足を運んでいました。 高さが同等レベルならば現場とおんなじビルではなくても よかろうという、おおらかな心ゆえの選択です。 そして見上げてみました。 目薬が落ちてくるところ想像しながら。 登ってもみました。 ちょっと階数が上階気味ですがなんとなーく 目薬を落とすとこを想像して。 もう、なんていうか、もうわけわかんなくて、 簡単な感嘆詞しか、出てこないですこれ。 というか、この距離だと投薬は地上に到着するまでにだいぶ 勢いがついちゃうだろうから目に入る時に相当な痛みを伴うんじゃ? くらくらしてきました。 ことわざの起源やその時代の目薬 そんなわけで、21世紀の人類にとってはそこそこに 「回りくどくて効果が得られないこと」ではなくなりつつある様子の「二階から目薬」。 ですが「ことわざ」というくらいだから、この言葉の起源は だいーぶ昔にさかのぼるはず。となると、その頃の「目薬」とは 今のわたしたちのそれとは、だいぶ異なるものなんじゃ。 調べてみました。 目がばちばちになって「目薬プリーズ」って状態になりつつ。 ① ことばの起源はだいぶ古い! 元禄13(1700)年に刊行された西沢与志(一風)の 『風流御前義経記』という作品の一文 「二階から目薬さす仕掛け、さりとは急な恋ぞかし」 からっていう説が有力そうです。1700年=江戸時代。 ちなみにその頃の将軍と言うと「生類憐れみの令」 を制定した5代・綱吉さんあたりです。 ②目薬って昔は軟膏だったらしいな。 軟膏から点眼に切り替わるタイミングについては「明治以降」っていう説が 有力そうですが、点眼になってもなお今のようなサクっとさせる形状に いたるまでには様々な試行錯誤があったようです。 というわけで。 ことわざが出来たタイミングには、目薬=軟膏だったかもしれないが、 点眼する方向もすでにあった可能性も否めず、ことわざの語源となる 文章を書いた西沢与志さんがどっちを想像して書いたのかは定かではないけど ということがわかりました。 自分VS目薬 ところで。わたし、目薬をさすのがものすごいニガテです。 目と目薬を3センチでも離して使おうものならその命中率の 散々さったらないし、目と点眼口は、なるべく近づけて 使いたいもんだ、と常々おもっています。 マスカラをするときの顔ってひどいよねーというのはよく聞きますが 目薬をさす時も、わりと酷い顔になりがちですよね。そして 恐怖心というやつは、ただでさえ酷い様相にさらに酷い様相を 上塗りするから、「人前で目薬する」その時点でもうハードルが激高。 そんな自分にとっての「二階から目薬」って、 江戸時代の方の心情からそこまでは遠くない気がしてて。 だけど「わたしだって1回くらい二階から投薬してみたいなぁ。」 と。つい思ったりはしてしまいます。 というわけで。実験してみました@自分の部屋(二階)のベランダ。 利用する目薬はできるかぎり安値で目にやさしいやつにしました。 さて、たらしてもらいます。 は、はいらない。 理由としてまずまっさきに考えられるのは、自分の目薬への恐怖感情。 でもめげずにCさん、差しつづけてくれてるのでこれは キャッチせねばならんわ!とつぶりそうになる両目を両手でぐいっと 見開いてみたりしてみるなどの工夫を。 その結果 は、はいった! はいりました目薬。 目の真ん中にがっつり命中するのではなくて、目の近くに当たって それがバウンドをして眼内に入る…という流れではあったのですが ちゃんと目が潤される程度の水滴をきちんとキャッチしていました。 ちなみに命中率は15回中1回ほどの割合。 どうとらえていいのかが微妙な数値な気もしますが、とりあえず ということが、身を以てわかりました。 デカ目VS目薬 と。無事なんとか投薬に成功してはみたものの。 成功してみるともっと欲張ってみたくなるのが人間の性です。 そう。二階から目薬という行為に秘策はないものなのでしょうか。 15回に1回よりももっとぐーっと、命中率が上昇するような秘策が。 考えてみました。 そして、あみだしたのがこの方法です。 最大のポイントは「バーチャル眼」として使うコピーのセレクト。 目薬にとっての「易しい」って、すなわち目のデカさと直結している んだろうなあと思いまして、よりすぐりのデカ目たちを集めてみたんですね。 こんなかんじで。 熊本の郷土玩具なんだそうで、どんぐり目がひっくり かえってあっかんべーをするしくみなんだとか。 目がでかいと言ったら宇宙人かなあと。 に、人間じゃないけども。 ふっと思い浮かんだから採用。目ではないんだろうけどなー。 大本命って言っても過言じゃない。 だって顔面積の半分くらいが眼球。 さてやってみましょう。 もったいないなあと、色水で代用してます。 そしてその結果。結果なんですけども……… あれ なんということでしょうか。デカ目、全然効力なしです。 比率としたら、人体実験をしたときとさほど変わらないのでは?というかんじ。 くやしい。なにかもっと秘策はないものでしょうか。 しばし考えました。 で。 閃きました。こんなかんじに。 さて、やってみましょう。 そしてその結果。結果なんですけども……… あれ 「ほんとうの二階的な距離」から投薬をするよりは だいぶ命中率こそあがった気がするものの、 目だけでなく色んな場所に当たり散らかしている!! というか、人体実験だと目に当たらず近くの頬や髪の毛を 横切って行った目薬を「あ、惜しい、もうちょっとだったのにー。」 と思いがちなんですが、対象を紙に変えるとそれらが露骨に可視化を されてくるので、すごーく余分なものに見えてくるような気がしなくもなく…… これ、もしや単に「下手な鉄砲を数打って当てた」的なことにすぎないんじゃない? 急速にそう思えてきてしまったのでした。 そして。そもそも投薬とは、難関資格の試験ばりの確率の中を 戦うものではなく、1滴1滴しっかり目に届くのがデフォルト だということをやっと思い出して、わたしは心を新たにしました。 結論。 ああ、江戸時代の先人の方にお伝えをしたい。 現代人にとっても、一部の超人を除いては 二階から目薬は相変わらず難解です。 追記 自分の写真を沢山撮ったり撮られたりがかなり久々だったのですが 人体実験終了後には、自分のデータフォルダ内に白目気味な自分が ぎょうさん増殖をしてこんな感じ(下記)になっていました。 気分が沈んだ時などにふっと眺めてみたら 元気になりそうな気がする。
by papaiya-lemon
| 2014-02-07 12:16
| たぶん日々の日記
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